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法人破産手続きにかかる期間はどのくらい?

法人の破産手続きを考えているが、どれくらいの期間かかるのか等のご相談をいただくことがあります。

当記事では、法人破産手続きにかかる期間や手続きについて詳しく解説をしていきます。

破産手続きの基礎知識

破産手続きは債務整理手続きの1つです。

破産以外には個人再生や任意整理などがありますが、法人が債務整理を行う上で破産手続きが利用されることはごく稀なケースとなっています。

 

破産手続きには「同時廃止」と「管財事件」の2種類があります。

 

同時廃止は破産管財人が選定されず、手続きの開始と同時に手続きが廃止によって終了するものです。

 

個人が破産手続きを利用した際には、同時廃止となることは珍しいことではありません。

しかし、法人の破産手続きの場合には、ほとんどの場合で管財事件として処理されることとなります。

 

管財事件は破産管財人が選定され、財産の調査、管理、処分などを行い、それらによって得られた金銭を各債権者に配当するものとなっています。

法人の場合には処分することができる財産がある場合がほとんどであることから、管財事件となるのが一般的となっています。

 

法人破産手続きにかかる期間

破産手続きの期間に関しては、会社それぞれの状況によって変わるため、一概に判断することはできません。

 

小規模事業や中小企業の破産の場合には、少額管財として扱われるのが一般的です。

逆に大規模な会社の事件や消費者被害が多数生じているような、社会に大きな影響がある可能性の高い事件については、特定管財として処理されることとなります。

 

少額管財であっても特定管財であっても、第1回の債権者集会は、破産手続き開始決定が出てから3ヶ月ほどの時間がかかります。

 

少額管財の場合には、最初の債権者集会で終了することも珍しくないため、最短でも3ヶ月で終了することがあります。

1回で終了しなかった場合には、23ヶ月に1回程度のペースで債権者集会が開催されます。

また、どれだけ長くても2年を超えるといったことはあまりありません。

 

そのため、少額管財となった場合には3ヶ月から1年程度の期間で、手続きが完了すると考えてよいでしょう。

 

一方で特定管財の場合には、債権者集会が開催されるペースが年に1度や2度といった頻度となっており、すぐに手続きが完了するということはほとんどありません。

 

そのため、完了までに数年がかかるということは珍しくありません。

 

しかし、特定管財となるのは、非常に大きな問題を抱えている会社や大きな規模の会社のみであり、ほとんどの企業が破産手続きに数年を要するということはありません。

 

まとめ

法人破産にかかる期間は会社や事業の規模によって異なります。

また、破産手続きは非常に複雑なものとなっているため、経営者等の運営陣のみで手続きを進めると余計に時間がかかってしまうということも起こりえます。

 

そのため、法人破産を考えている場合には、あらかじめ専門家に相談をしておくことで、スムーズに手続きを終了させることが可能となります。

 

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弁護士 中辻 大輔 (なかつじ だいすけ)

経歴
  • 平成21年 弁護士登録
  • 平成31年 中辻綜合法律事務所設立
所属 団体
  • 大阪弁護士会

弁護士 野村 倖基 (のむら こうき)

経歴
  • 令和5年 弁護士登録
  • 同年    中辻綜合法律事務所入所
所属 団体
  • 大阪弁護士会
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