家族が逮捕された場合の対処法
■家族が逮捕された場合
もし家族の誰かが何らかの罪を犯してしまい、逮捕されたとします。この事実を家族が知った時、大概の人はどのようにしたらよいのか分からずパニックになってしまうことが多いでしょう。ここでは、家族が逮捕された時の対処法についてご説明いたします。
■逮捕された後の流れについて
何らかの罪を犯してしまえば警察はその被疑者を逮捕することになります。逮捕された後の流れは以下の通りです。
⑴警察による取り調べ
逮捕されると、まずは事件について警察による取り調べを受けることになります。この取り調べでは家族の面会ができません。しかしながら、弁護士であれば制限はあるものの、面会をすることもできますので、被疑者となっている家族に何らかの助言を与えられる可能性があります。この取り調べは、検察庁に事件と身柄を送致する逮捕後48時間以内になされるため、早急に弁護士を手配する必要があると言えます。
⑵検察への事件・身柄の送致
これを送検と言います。送検をされると検察はその事件の必要に応じて勾留請求をします。勾留とは、長期の身柄確保です。
この請求は事件送致から24時間以内になされます。勾留が裁判所によって決定されると原則10日間、最大20日間の身体拘束があります。
⑶起訴・不起訴の決定
検察が被疑者の事件に関して、裁判所による審判(刑罰)が必要であると判断した場合、起訴という処分を下します。一方で、罰する必要がないと判断されると不起訴となります。この判断で被疑者の今後の人生が大きく左右されますので、弁護士による弁護活動の重要性が現れます。
⑷刑事裁判
起訴後は、刑事裁判にかけられ、被告人となります。
■逮捕された時に家族がすべきこと
家族が逮捕された時にすべきことは大きく3つあります。
⑴弁護士への依頼
刑事事件では、逮捕後の手続きなどに家族が関与することはほとんどできません。
そのため、警察、検察の思うようにことが進んでしまう恐れがあるため、弁護士による仲介が必要になります。
⑵事実確認をすること
いつ、どこの警察署で何の罪で逮捕されたかなどを家族ができる限り把握しておくことで、後に弁護士に依頼する際にスムーズに進むことがあります。
⑶職場や学校への連絡
被疑者が逮捕時に仕事をしていた、あるいは学生であった場合、長期の休職(休学)をすることになります。
どのように伝えればよいか分からないことの方が多いですから、弁護士にご相談することをおすすめいたします。
⑷家族との面会
先ほどご説明したように、警察による逮捕後は即座に家族との面会はできません。しかし、勾留後には面会が可能ですので、被疑者のメンタルケアに努める必要があります。また、警察署での取り調べ期間中は弁護士による接見も可能ですから、弁護士に伝言を預けるなどの方法で被疑者との意思疎通を図ることができます。
このように、刑事事件では、スピードが重要になります。もし家族が逮捕されてしまった場合、即座に弁護士に事件解決の依頼をすることをお勧めいたします。被疑者は長時間にわたる取り調べにより自白の強要などを迫られ、早く解放されたい思いから不利になってしまうこともあります。そのため、弁護士による的確なアドバイスや家族のメンタルサポートを重要とします。
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